How to
- 手に下敷き(うちわ)を訓練側の手に肘を90°にして持つ
- 軽く扇ぐようにして動かす
- 5分程度持続して行う
- これを1セットとして1日2セット目標に行う
- 別法としてお風呂の中で水圧を利用して行ってもよい
肩インナーマッスルトレーニング はどんな効果がありますか?
肩関節のインナーマッスルは肩関節腱板とも呼ばれ一般的に棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つの筋肉を指します。
これらの肩関節腱板の役割は関節を動かすことではなく、関節を安定させる所にあります。
円滑な関節運動ができるように上腕骨と肩甲骨を引き寄せています。これらの筋肉が弱化すると、関節の安定性が失われ、円滑な関節運動が行われなくなります。
そのため疼痛が出現したり、アウターマッスルが過度に働き緩めなくなるという事に繋がるのです。肩関節の安定性を獲得するためにはこの運動が必要となってきます。
肩関節周囲炎後の筋再教育や肩関節腱板損傷後のリハビリ、反復性肩関節脱臼などの肩の不安定性を呈した疾患に用いられる運動です。
当院で行っているカフトレーニング
カフトレーニングとは肩関節にある腱板を鍛え、肩関節を安定させ、スムーズに動かせるようにするためのトレーニングです。
以下、左肩が痛いと想定して説明します。
うちわトレーニング
・うちわを準備してください。
・うちわを写真のように持ちます。(柄の付け根を親指で挟むように)
・うちわをあおぐ範囲
(へその前⇔小さく前にならえより少し開いた状態)
・1秒1往復の速さで30秒行います。
・朝昼晩の一日3回行いましょう。
注意点
↑↑↑図のように手首だけで行うと肩の運動になりません。
手首をしっかり固定して行ってください。
※痛みのない範囲で行ってください。
輪ゴム トレーニング
・ゴムを準備してください。
(ゴムは2個もしくは3個をつないで使います。)
・肩の力を抜き、わきを軽くしめ、両手のひらを向かい合わせて、小さく前にならえの姿勢をつくります。
・ゴムは中指もしくは手首に引っ掛けます。
・動かす範囲
(ヘソの前⇔小さく前にならえより少し開いた状態)
・1秒1往復の速さで30秒行います。
・朝昼晩の1日3回行いましょう。
注意点
※↑↑↑図のように、両手を開きすぎないように気をつけてください。
※痛みがない範囲で行ってください。
※両手を開く時と、戻す時の速度は同じになるようにしていください。
アイソメトリック トレーニング
アイソメトリック運動とは関節の動きを伴わない運動です。炎症、痛みの強い患者さんはこの運動から始めます。(※左肩が痛いと想定して説明します。)
① 開始姿勢
・肘関節は直角で体から離さないようにします。
・手のひらを内側にして真っ直ぐ前方へ向けます。
②内側へのアイソメトリック運動
・抵抗をかける位置は手首の内側です。
・左手は内側へ、右手は外側へ力を入れます。
・この時、肩や肘が動かないように注意して下さい。
・このまま5秒数えます。
③外側へのアイソメトリック運動
・抵抗をかける位置は手首の外側です。
・今度は、左側の手は外側へ右手は内側へ力を入れます。
・これも5秒この状態で押し合います。
②と③を交互に6回繰り返しトータル1分間の運動になります。
これを朝・昼・晩の1日3回繰り返します。
注意点
※力の入れ過ぎに注意して下さい。
この運動は力の入れ方がポイントになります。風船を押すぐらいの力をイメージして行って下さい。
痛みを出しにくい運動ではありますが、それでも痛みが出る方は、少しお腹に近づけて行う所から始めて下さい。