症状

  • 骨折による痛み、足(下肢)の長さの短縮などが生じます。
  • 大量の出血を起こす可能性があるため、※出血性ショックに陥る場合があります。

出血性ショック 骨盤損傷では、出血をきたす場合が多く、膣の損傷による膣出血、尿路損傷による血尿、直腸損傷による下血などがあげられる。

その中でも、内腸骨動脈の損傷による、出血量は大量となるため、出血性のショックを招く可能性があります。

血圧の低下による、頻脈や皮膚の変化などがあげられます。 死亡にいたるケースもあるため、注意が必要です。

原因と病態

  • 主に自動車事故、墜落などで生じる骨折で、大量の出血を伴うことも多い。
  • 骨盤に非常に強い力が加わり、生じます。
  • 特殊なケースでは若年層のスポーツ損傷として、生じる剥離骨折、高齢者における、軽微な外力によって生じる骨盤骨折もあげられます。
  • 骨盤骨折では、寛骨臼骨折(股関節の関節内の骨折)と、骨盤輪骨折(寛骨臼以外での骨盤骨折)に大別されます。
  • 前方からの衝撃による、恥骨骨折、坐骨骨折、恥骨離開があげられます。
  • 外側からの衝撃により、寛骨臼骨折、腸骨骨折などがあります。
  • 垂直方向からの衝撃により、恥骨骨折、坐骨骨折、同様の仙腸関節離開、寛骨臼骨折などが上げられます。

診断

  • レントゲン検査にて、診断します。
  • 治療方針の決定のため、CTなどで、骨折の詳細(位置や形状)を調べます。
  • 合併症の損傷の確認を行う為に、造影剤を使ったCTを行うこともありす。

 

治療

  • 止血処置として、骨折部の固定を行います。
  • 大量出血の処置を行い、全身状態の管理を行います。
  • 保存療法としては、牽引、整復、固定などがありますが、病状によっては、手術療法を検討します。
  • 手術療法を行った場合は、早期にリハビリテーションを開始します。